バーチャル見学
Pharmaceutical Analysis Center
VIRTURAL TOUR
コーアイセイの蔵王工場
― バーチャル工場見学へようこそ ―
コーアイセイ蔵王工場では、高度な技術が必要な高薬理活性注射剤を製造することが可能です。無菌状態を保つために普段は入ることができない工場の内部をぜひご覧ください。
VIRTURAL TOUR
コーア商事の安心と安全・安定供給を保証する医薬分析センター
コーア商事は、商社でありながら自社で最先端の分析機器を有する「医薬分析センター」を有しており、
既に取引をさせて頂いている商品を安定的に提供することはもとより、顧客の研究開発段階からの提案・支援活動を実施しております。
具体的には新規販売品目に関しての市場性の調査、新規販売品目に関する規格の立案及びコンセプトの作成、並びに新規販売品目の選定業務を行っております。

品質に関する情報に対応する時や原薬メーカーを選定する時に活躍する分析機器のうち、6つをご紹介しています。
- 色差計 SE 6000(Nippon Denshoku)
- 卓上走査型電子顕微鏡 proX(Phenom World)
- 卓上X線回折装置 MiniFlex II(Rigaku)
- 誘導結合プラズマ質量分析計 iCAP Qc(Thermo Fisher Scientific)
- ガスクロマトグラフ質量分析計 GCMS-QP2020NX(島津製作所)
- 液体クロマトグラフ質量分析計 Xevo G2-XS(Waters)
色差計 SE 6000(Nippon Denshoku)
色差計 SE 6000(Nippon Denshoku)

色差計は、固体・液体・粉末などの測定を行う機器です。医薬品原料の試験項目には外観試験があり、目視で評価を行います。人により色の見え方が異なるため、特に海外サプライヤーとの間でトラブルの原因になることがあります。そこでこの機器を使い、データで色の違いを示すことにより、トラブルを解消していきます。

これらの写真はすべて同じ物質ですが、同じ白色でも微妙に異なることがあります。色差計を使うと、このような微妙な色の違いがデータではっきりと確認できます。

卓上走査型電子顕微鏡 proX(Phenom World)
卓上走査型電子顕微鏡 proX(Phenom World)

電子顕微鏡は光学顕微鏡よりも更に拡大できますので、医薬品原薬で重要とされる結晶の形を確認することができます。また、見えた物質の元素まで確認することができるので、物質を特定する機能もあります。
電子顕微鏡で見た結晶の違い


卓上X線回折装置 MiniFlex II(Rigaku)
卓上X線回析装置 MiniFlex Ⅱ(Rigaku)

X線回折装置は、結晶構造を確認できる機器です。結晶構造は、溶解性や溶解速度などに影響を及ぼすので、医薬品製剤設計をする上で重要な要素の一つと言われています。コーア商事医薬分析センターでは、X線回折装置を4台所有し、結晶構造の確認を行っています。
X線回析装置で見た結晶の違い

Form A 粒状結晶

AとBの混合物

Form B 針状結晶

誘導結合プラズマ質量分析計 iCAP Qc(Thermo Fisher Scientific)
誘導結合プラズマ質量分析計 iCAP Qc(Thermo Fisher Scientific)

誘導結合プラズマ質量分析計は、主に医薬品中の金属などの元素を測定する機器です。
医薬品は、元素不純物ガイドライン(ICH Q3D)に基づく管理が求められています。
誘導結合プラズマが、医薬品中の金属などの元素をイオン化し、質量数ごとに分離させます。これにより、様々な金属含量を測定することができだけでなく、無機物の同定を行うこともできます。

アルゴンガスによって生成された誘導結合プラズマ

イオン化させた元素を質量数ごとに分離し、個々の金属含量を測定することができます。
ガスクロマトグラフ質量分析計 GCMS-QP2020NX(島津製作所)
ガスクロマトグラフ質量分析計 GCMS-QP2020NX(島津製作所)

ガスクロマトグラフ質量分析計は、医薬品中の残留溶媒などの不純物含有量を測定したり、医薬品に含まれた未知不純物を同定できる機器です。
医薬品の溶液を気化し、気体の状態で不純物ごとに分離させ、検出器より測定します。本機の検出器は2種類あり、水素炎イオン化検出器 (FID)と質量分析計(MS)を搭載しています。
FIDは水素炎により有機物を分解させた際、発生したイオン量を測定することで、含量を把握することができます。
MSは電子イオン化法(EI)により、有機物を電子によりイオン化させることができます。このイオン化の際に構造の断片部分のイオン(フラグメントイオン)を合わせてモニターすることで構造の推定を可能としています。このフラグメントイオンは有機物の分子構造ごとに異なるため、データベースと照らし合わせることにより物質の同定が可能となります。

電子イオン化法(EI)により2つの物質が検出され、それぞれのMSスペクトルをデータベース検索にかけることで、物質の同定を行うことができます。
液体クロマトグラフ質量分析計 Xevo G2-XS(Waters)
液体クロマトグラフ質量分析計 Xevo G2-XS(Waters)
液体クロマトグラフ質量分析計は、医薬品中の不純物の含有量を測定したり、医薬品に含まれた未知不純物を同定できる機器です。
医薬品の溶液を液体の状態で不純物ごとに分離を行い、検出器より測定します。本機の検出器は2種類あり、フォトダイオードアレイ検出器 (PDA)とタンデム質量分析計(MS/MS)を搭載しています。
PDAは不純物を紫外・可視領域の波長の光にあて、その光の吸収度を測定することにより含量や紫外線吸収スペクトルを把握することができます。
MS/MSは電子スプレーイオン化法(ESI)により、元の質量数が把握できる分子イオンを測定でき、指定した分子イオンだけをモニターすることで高感度な測定が可能です。また、指定したイオンにあえてエネルギーをかけることによりフラグメントイオンを生成することで構造推定を行うことができます。


MS/MSはPDAと比べて、より高感度な測定が可能です。

PDAは紫外・可視領域の波長の光の吸収度の違いを把握できますが、物質の構造を推定するための決定的な情報は得られません。
MS/MSでは分子イオンやフラグメントイオンから物質の構造推定が可能です。
